売れるPOP広告の書き方まとめ

POP広告の書き方まとめ

売れる!POP広告の書き方


目次
  1. POP広告の目的と書き方
  2. 5種類のPOP広告サイネージ
  3. 「伝わる」POP広告を作成するためのヒント
  4. なぜ多くのSALEサインPOP広告が赤色なのか:店舗小売りにおける色彩の科学




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POP広告の目的と書き方



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目次

Part.1 理論編【POP広告概論】
1)POPとは?
2)何のためにPOP広告を店舗に設置するのか?
3)POP広告を使った販促手法
4)POP広告をどのようにデザインするか?
5)POP広告にオリジナリティが必要な理由

Part.2 実践編【手書きでつくるPOP広告の書き方】
6)手書きPOPを書く準備
7)キャッチコピーの選定と表現手法
8)手書きPOPの文章構成
9)手書きPOP文字の書体と書き方
10)手書きPOPのイラストと装飾
11)手書きPOPの紙面レイアウト
12)手書きPOPのカラーリング
13)材料を使った装飾的な工夫
14)ブラックボードを使ったPOP広告
15)POP広告の設置場所と設置方法
16)POP広告の運用


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Part.1  理論編【POP広告概論】


1)POPとは?


POPとはPoint Of Purchaseの略。訳すと購買場所、すなわち売場。購買のための行動を促す広告全般をPOPと呼んでいる。英語圏でPoint Of Purchase AdvertisingあるいはPOPと言ってもあまり通じない。[Pop Signs][Pop Displays][Point of Purchase Signage][Retail Signs]がよく使われる。
購買の決断を促すだけでなく、例えば「○○売場はこちらです」など間接的に購買を促す行動を指示する標識も含まれる。


2)何のためにPOP広告を店舗に設置するのか?


[Hint!]「何かを買う必要があるときだけ店に行き、必要なものだけ買うのであれば、経済は崩壊する」ので、小売店はより多くの消費を顧客に強いる必要がある。


#POP広告の役割その1:標識としてお客様に必要な情報を伝える

[Hint!]在庫はあるのに販売機会を失う…すなわち「チャンス・ロス」を減らす役割。


1_a.商品の存在を教えるPOP広告


どのような商品にPOP広告をつけるのか?

[売れている商品]
→探している人が多い、評判がいい商品。お店の評判もあがり売り上げも伸びる。売れてない商品をPOPで目立たせるのは、特別な理由がない限り止めたほうがよい。
[新商品]
→お店が今後売りたい、探してるお客様もいると思われる商品。
[特売品]
→お客様を呼び込むための商品(特典付き商品など)。
[魅せる商品]
→お店の商品選択眼の良さを伝える商品。店舗のブランディングになる。
[クロスセル(ついで買い)させたい商品]
→お客様の消費金額を多くする。

[Hint!]なんとなく惰性で、レジ周りに置いてある甘い菓子を「大した値段じゃないから」とついで買いさせる場合、お客様導線の最後に単価の安い商品の標識があればよい。買い物カゴの中身全体と比較して、単価が安く感じれとられることが大切。
[Hint!]魅せる商品は、ただ見せるだけでなく、ボーナス支給月など将来にお客様がするかもしれない高額消費行動への導火線にもなります。


1_b.顧客の店舗体験をナビゲートするPOP広告


POP広告でどのようにお客様をナビゲートするのか?

[購買につながる行動へと促す]
→店内を隈なく巡回することでお店と商品に対する関心を高める(※売り場案内など)。あるいは、店舗にお客様を招き入れる(※大文字の『SALE』など)。
[店舗滞在中の居心地をよくする]
→店舗滞在時間を増やすことで消費金額を多くする(※営業時間案内などのサービス表示)。
[活気ある店舗での楽しい体験へと誘う]
→気分を高揚させることで消費金額を多くする。

[Hint!]ウキウキさせる、リラックスさせる、どちらもお客様の店舗滞在時間を増やす効果があります。一般に、お客様の店舗滞在時間が増えるにつれ、消費金額も増えます。
[Hint!]窓のない、外が見えない倉庫のようなつくりの店舗は、お客様から時間の感覚を奪うことで買い物に没頭させます。もうすぐ夕方だから帰宅しよう…とは誰も思いません。


#POP広告の役割その2:営業担当者不在時の販促テクニックとして活用する


2_a.商品を買う理由を教える


購入するかどうか迷っているお客様を説得する。

POP広告でどのようにお客様を説得するか?
伝えること=[商品の内在的価値・特性・新奇性]
根拠を示す=[商品にまつわる場所・時期・統計的数字]
伝える手法=[情緒や共感に訴える・体験談として語る]


2_b.商品を「今」あるいは「より多く」買う理由を教える


計画を前倒しして購入するようにお客様を説得する。

POP広告でどのようにお客様を説得するか?
伝えること=[小売り数学を活用した限定条件]
伝える手法=[危機感を煽る・安心感を売る]

[Hint!]閉店セールは究極の誘い文句。


2_c.衝動買いを誘う


もともとは買う予定でなかった商品を買ってもらう。

///衝動買いの購買心理について

衝動買いの対象となる商品の特性
・購入することで全く新しい体験ができると期待予感させる商品。
・自分の価値感に合致した、「かわいい」「懐かしい」などの共感を呼び起こす商品。

このような商品の実物と店舗で予期せぬ出会いを果たし、「期待感」「共感」を知覚的に刺激されることで、実際に買って確かめたいという欲求(快感のイメージ)が高まっている状態のときに、お客様は衝動買いをする。

衝動買いをする確率が高まる条件
・普段より安い場合。
・今買わないと今後買えなくなるかもしれない場合。※数量限定など。
・CMなどで予備知識がある場合。※商品に対する期待値は既に高まっているので、さらに容易に衝動買いをする可能性が高い。

[Hint!]実際の店舗では、POPだけでなく、色/照明/匂い/音楽などを組み合わせて知覚を刺激することで、お客様が高揚してワクワクするような状況を作り出している。



3)POP広告を使った販促手法


・店舗や商品の存在をクチコミで広げるためのきっかけとして商品の情報を展示。
・店内にお客様を招き入れるきっかけとして展示。
・販促キャンペーンやセールのディスプレイとして展示。
・将来のイベントを告知するための手段として展示。

[Hint!]将来のイベントを予定発表、中間報告、当日と段階的告知することで、お客様とコミュニケーションをとることができます。


4)POP広告をどのようにデザインするか?


メッセージを効果的に伝えるために考えるべきこと。

A.POP広告の目標を明確にする


・商品の存在を教える。
・顧客の店舗体験をナビゲートする。
・商品を買う理由を教える。
・商品を「今」あるいは「より多く」買う理由を教える。
・衝動買いを誘う。

B.ターゲットに的確にメッセージが伝わるようにする


b_1.ターゲットの客層を明確にして、その客層にあわせた言葉遣いや色使いをする
→[性別][年齢][職業]さらに店の立地条件も考慮した客層のプロファイリング。

b_2.商品のもつ一般的なイメージや雰囲気にあわせた言葉遣いや色使いをする
→カラーリングの心理学を考慮する。
赤:攻撃・精力的・挑発
紫:権威・懐古・霊的
青:信頼・安全・責任
緑:富・健康・静けさ
黄:積極的・明るさ・刺激的
橙:生命力・楽しさ・陽気
茶:自然・耐性・飾り気のなさ
黒:威信・価値・永続性
白:純粋・高貴・透明

b_3.アピールする事柄を絞る
→簡潔なメッセージを見出しと分かるように書く。多くの事柄を一度に伝えようとしない。2単語あるいは1つのイラストで伝えることはできないか検討する。

C.行動を促すメッセージを含める


POP広告の内容に納得したお客様が次にすべきことを明示する。今日買うべきなのか、来週お店に来るべきなのか、1階のレジが空いているのか、3つまとめて買うとお得なのか…など。

D.ブランドイメージを一貫させる


場当たり的な店舗デザインは、常に言うことがコロコロ変わる人のように信用されない。誰のためのどういうお店なのか、はっきりした主張があることが大切。

E.自由にユーモアを交えてデザインする

いたずらやジョークのアイデアをPOP広告に盛り込むことで、ありきたりでなくなり注目を浴びやすくなります。さらにその副産物として、ユーモアがお店に活気をもたらし運営に成功している店舗である印象をお客様に与えます。


5)POP広告にオリジナリティが必要な理由


聞き飽きた言葉やありきたりな見た目には、誰も反応しない。ユニークであることが大切。手書きPOPはその意味で重要なPOP広告手法。また、フィーリングで買い物をする女性客に対しては、親しみやすさや可愛らしさなど感性にアプローチしたほうが、広告効果が高い。

///手書きPOPの効果

ユニークであり本物ものと見えることが、ブランドをパーソナライズするために有効。

・書いた人の存在(店員など)を感じるので、信憑性が高い情報と受け止めてもらえる。
・身近な人の声を感じるので、親近感や共感が湧く。
・他店にないオリジナリティが、商品の希少性や限定性を際立たせる。


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Part.2  実践編【手書きでつくるPOP広告の書き方】


6)手書きPOPを書く準備


a.紙の種類

・POP用紙あるいはボール紙
・ケント紙やコート紙など画用紙
・メッセージカード
・ダンボール紙
・厚口のプリンター用紙
・プレゼンボードあるいはイラストボード
・プラスチックダンボール
・廃棄処分前の紙

b.マーカー/ペンの種類

・油性マーカー
・水性マーカー
・アルコールマーカー
・筆ペン

[Hint!]油性or水性×染料or顔料、という関係で各マーカーの特性と適した用途が決まってくる。

c.その他あると便利な画材

・マスキングテープ
・ハサミや糊など


7)キャッチコピーの選定と表現手法


1_a.商品の存在を教える場合


何を書くか?
・商品名※認知された商品の場合
・価格※他店より安い価格の場合
・原産地やブランド名などアピール要素

どう書くか?
・「呼びかける」ということを意識する


1_b.顧客の店舗体験をナビゲートする場合


何を書くか?
・行動を促す情報を明示する※歩行者を店内に招き入れる場合と、将来のイベント告知も含む
・「BUY NOW!」など慣用句で盛り上げる
・読み物(ウンチク)を書く

どう書くか?
・情報は分かりやすく
・読み物は読みやすく

2_a.商品を買う理由を教える場合


何を書くか?
・商品の内在的価値※商品ストーリー/どこで、誰が、いつ、どのように、どのような目的で…作ったのか?
・商品の特性/効果/費用対効果※他の同類商品に対する付加価値
・商品の新しさ/希少性
・商品の話題性

どう書くか?
・生産者、販売者の想いとして伝える(情緒に訴える)※商品ストーリーのキャッチーな部分を強調
・お客様目線の立ち位置や言葉で伝える(共感に訴える)※同じ商品でも相手によって切り口を変えることで、「必要ない物」が「必要な物」になる
※「あなたにとって、○○なメリットがある」という内容を話言葉で
・メリットや価値、効果を数字で伝える※納得してもらうための裏付けを提示
・店員コメント風の提案
・購入体験として伝える(店員の声を装う)※購入後に自分自身に何が起こるのか、かなり具体的に想像してから商品を買うかどうか決める
・商品が何故マーケットでヒットしているかという切り口で書く

2_b.商品を「今」あるいは「より多く」買う理由を教える場合


何を書くか?
・期間や価格、数量、季節など今買うべき限定的な理由
・セット販売など条件の提示

どう書くか?
・危機感を煽る※後悔するぞ
・安心感を売る※これでしばらく大丈夫
・小売り数学の活用

2_c.衝動買いを誘う場合


何を書くか?
・商品のオリジナリティや希少性
・商品の限定性※普段より安い/数量限定など

どう書くか?
・高揚感を煽る※期待感の醸成
・お客様と価値観を共有して商品を応援しているスタンスを示す※共感の醸成

[Hint!]煽りの文面だけだと胡散臭く見える場合が多いので、必ず根拠を示すようにする。


8)手書きPOPの文章構成


a.見出しの選定※極力簡潔に、2単語にできないか?


[Hint!]お店の都合よりも…お客様の目に留まったときに何が一番インパクトのある「コト」なのか?を判断基準にするとよい。

b.説明文章※「どう書くか?」のニュアンスに気を配る


c.価格と商品名※場合によってはこれが見出しのこともある



9)手書きPOP文字の書体と書き方


・マーカー文字※中字と細字を上手く組み合わせる、太字など
・袋文字※立体袋文字やプルプル文字
・デザイン文字/デコ文字
・筆字

[Hint!]ペンタブレットを使うことで、パソコンでも手書き風POPを制作できます。


10)手書きPOPのイラストと装飾


・飾り枠と飾り罫線
・ハートや星など一般的な装飾図形
・商品や原産地を明示するアイコン
・商品の良さを強調したイラスト
・感情を伝えるイラストやアイコン
・キャラクター※商品と一体化した、あるいはナビゲーターとして
・店員などの似顔絵


11)手書きPOPの紙面レイアウト


a.紙の形状とサイズについて
b.主題を決める(イラストもあり)
c.マージンの調整
d.見出しは全体の1/3くらいに大きく
e.見出し、説明、価格の順で
f.中央揃えを上手く使う
g.税込みなど小文字の処理
h.装飾要素を加える


12)手書きPOPのカラーリング


・商品イメージや客層を意識したカラーリング
・基本2色
・台紙の色を活かす

13)材料を使った装飾的な工夫


・マスキングテープ
・ピンキングはさみ
・切紙でユニークなカタチにする
・糊などで紙を貼る
・和紙など趣のある紙を使う

14)ブラックボードを使ったPOP広告


手作り感のあるブラックボードをPOPに使用することで、お店の個性を演出することができます。主な使用方法は以下です。
・店頭看板
・店内標識
・飲食店の店内メニュー
・ショーウィンドウのディスプレイ装置として

15)POP広告の設置場所と設置方法


a.設置場所選定の際に考慮すべきこと

・ブーメラン効果を避ける
・ターゲットの顧客の目線の高さに合わせる
・座ってリラックスできる場所の前

b.設置場所具体例

・商品POP
・カウンターディスプレイ
・店舗入り口付近の大型タペストリー

c.設置用備品の使い方

・クリップとホルダー
・ラミネート

[Hint!]混乱を装ったランダムな設置をすることで、繁盛して混雑しているお店であることの痕跡をお客様に示すことができます。


16)POP広告の運用


・設置前の最終チェック
・運用:2週ごとを基準にお店のPOPを変えてみてください。研究では、2回お店に訪れた買い物客は、その後は同じディスプレイの同じ商品を見なくなると言われています。それは人間本来に備わる好奇心の習性みたいなもので変更することはできませんが、POPはあなたの努力次第で随時変更することができます。



ドラッグストアのPOP広告




5種類のPOP広告サイネージ

お店に注目を集め、お客様を惹きつけて販売を促進することで、小売業の運営は成功へ導かれます。そのために最も重要なものの一つが看板です。看板が上手く機能すれば、歩行者を引き留めコミュニケーションをとることができますが、誤った使い方をすると、却って混乱を引き起こし反感さえ買ってしまいます。
店舗の看板は目的が明確かつ有用でなければなりません。お店のスタッフが直接言葉を投げかけなくても、お客様が自然とショップ内をナビゲートされるようなものであるべきです。
また、店舗スタッフのショップ内での立ち居振る舞いや服装に基準を設けたのと同じように、看板にも視認性や色、メッセージなどについて一定の品質を保つよう配慮が必要です。

以下では、看板全般をPOP広告サイネージと定義しなおしたうえで、店舗設計全体の中での視覚サービス情報を考えるうえで留意しておきたい、ベストプラクティスをご紹介します。

POP広告サイネージの一般的なベストプラクティス


  • 具体的に:場所に関連する指示や関連する製品情報など、具体的な情報を含めてください。
  • シンプルに保つ:あまりにも多くの情報を持つものは無視されます。POP広告の主題を5秒以内に伝えることができれば合格するというルールを使います。
  • 見出しのテキストで始まる:印刷ジャーナリズムの第一原則、すなわちパンチラインが最も重要です。テキストを簡略化してください。そのうえで、メッセージ階層を使用します。見出し、説明テキスト、最後に行動を促す言葉の順です。
  • 行動を促す:POP広告は広告の一種であり、顧客に何かをさせる必要があります。それが行動を促す言葉です。そのためには、メッセージが何か単純な目標を持っている必要があります。


5つの最も重要なタイプのPOP広告サイネージ


1.屋外のPOP広告サイネージ

屋外のPOP広告サイネージ、いわゆる看板は、お店にとって最も重要なPOP広告サイネージです。ドアを開けてお店がお客様を受け入れる、顧客との関係を開始する上で最大のハードルに関わるからです。看板はお客様があなたのビジネスから受ける第一印象を決定づけます。
看板は、単にお店が何者であるかを示すだけでなく、お客様を引き込んで、あなたが取り扱っている商品を欲しいと思わせる必要があります。 効果的な看板は、お店の前を何度も通過したことのある人々に、今日買わないともうチャンスがなくなると思わせることができるかもしれません。
屋外のPOP広告サイネージは、歩道標識、入り口標識、日除け幕、または窓標識のような形をとることができます。できるだけ多くの歩行者やドライバーの目に付くような場所を選んで設置しましょう。

2.情報に関するPOP広告サイネージ

これは、道案内または部門の明示など、一般に標識と呼ばれる類のものです。お客様が店舗内を簡単にナビゲートできるよう手助けをすることで、目的の商品を見つけることが容易になります。すべての種類の標識は簡潔で読みやすいものであるよう、はっきりした色使いと判別しやすい字体で表示します。
標識を効果的に設置すると、店内に秩序をもたらし、お客様が意思決定をする際の理由や根拠がはっきりしてきます。お客様に決断を促すことが、結果的にお店の利益に繋がってきます。

3.説得的なPOP広告サイネージ

説得力のある言葉や魅力的なイメージを通じて、お客様の行動に影響を与えます。お店に新商品、季節商品、または特集商品の詳細を伝える機会を提供します。
説得的なPOP広告を使用することで、商品やブランドはより効果的に顧客とコミュニケーションを取ることができます。これらをディスプレイすることで、そうでなければ普通の商品だったものを、人気のある「隠された宝石」に変えることすらできます。
説得力のあるPOP広告サイネージは、人目を引き気の利いたものでなければなりませんが、それが全てではありません。最も大切なことは、お客様と商品との距離を縮めてあげることです。

4.店舗サービスに関するPOP広告サイネージ

駐車場、出入り口、トイレ、キャッシャーステーション、フィッティングルーム、エレベーターを利用するためのアクセシビリティを容易にすることにより、お客様の店舗体験がより快適で楽しいものになります。快適な店舗内で長時間過ごしたお客様は、より多くの消費をもたらす傾向があります。
アクセシビリティを保つために特定の高さに一定の形式で設置するなど、一貫性のある表示をする必要があります。

5.マットに表示したPOP広告サイネージ

マットは看板として使うこともできる、プロモーションや情報提供に役立つスペースの一つです。よくある手法として、ロゴなどを表示してブランディング目的に使用する場合があります。または顧客を販売用品に誘導するために、標識的な方法で使用することができます。


「伝わる」POP広告を作成するためのヒント


悪いPOP広告の例


  • 伝えるメッセージの混乱
  • 視認性の悪さ
  • オリジナリティの欠如


効果的なPOP広告を作成するための幾つかのヒント


1:一瞬でポイントを伝える

Twitterの140文字以下のつぶやきや、30秒以内のYoutubeまとめ動画などが普通の時代。消費者は想像以上に急いでいます。簡潔な文章で、また読みやすい字体でメッセージを伝えましょう。使う色数も抑えて、お客様の注意をまずはメッセージに惹きつけるよう心がけましょう。

2:実体験として伝える

お客様は、実際に商品を購入したあとの自分自身を想像したうえで、買うかどうかを決断します。なので、あなた自身の言葉を上手く使って、「これを買えばこんな風になれますよ」という体験を伝えてください。

3:さらに短く!

メッセージを2つの単語で表すことはできますか?1つのイラストで商品の特徴を伝えられますか?POP広告のアイデア全体像を、編集作業で徹底的に短くしてみてください。残ったエッセンスを、お客様に向けて大きく提示してください。

4:あなたらしく自由なやり方で

どこにでもある退屈なPOP広告は、誰が見ても退屈になります。失敗を恐れずに、いたずらやジョークのアイデアをPOP広告に持ち込みましょう。それらは単に興味を惹くだけでなく、あなたのお店がハッピーなビジネスを展開している兆候を、お客様は感じるはずです。





なぜ多くのSALEサインPOP広告が赤色なのか:店舗小売りにおける色彩の科学

店内を飾るために選んだ配色が、お客様の購買行動にどのように作用して、どれくらい売り上げに影響を及ぼしているのでしょうか?色にまつわる心理学は何百年もの間研究されてきていて、厳密なテストによって検証されてきました。あなたのお店でも、その発見のいくつかを売り上げアップのために活用するべきです。
この記事では、色が人間の精神にどのように影響するのか、そして商人がその知識をいかに活用できるかを見ていきます。あなたのお店のPOP広告ディスプレイに新しいペイント作業が必要なのかどうか、または次のシーズンのウィンドウディスプレイのテーマを決めるのに何を手がかりにすればよいのか、検討してみましょう。

店舗POP広告のカラーが重要な理由

適切な色の選択とお客様の購買行動が関連し合うのかどうか、まだ少し懐疑的な方は、これから述べる事実を考慮してみてください。
お客様が最初にあなたのお店に入ると、およそ90秒以内にお店の印象や特性に対して主観的な判断を下すと言われています。この短い時間内の直感的な判断に、色彩がどれくらい作用していると思いますか?研究者によると、判断材料の実に60%ほどが色彩に関連するものだそうです。
また面白い統計として、美容師のルックスが好みでない場合、顧客の約70%は同じ美容室に来店しないという結果が出たそうです。つまるところ、購買意思決定の少なくとも過半数は視覚的な外観に基づいており、そこから類推しても色彩が及ぼす影響が甚大なことを理解していただけるでしょう。
色彩が購買行動に及ぼすもう一つの重要な役割は、その標識能力です。たとえば、人が自動車標識を読み込む速度は、黒と白であるのと比べてカラーである場合、40倍以上になると言われています。カラーであることが、理解力や学習力を大幅に向上させるのです。
店舗のPOP広告においても、読んで注意を払ってもらうことを望むのであれば、色のタッチを加えることが大きな手助けとなります。

色彩が購買行動に及ぼす影響

色が消費習慣に及ぼす影響を想像するのは難しいことですが、事実、それは意識レベルと潜在意識レベルの両方に影響を与える重要な変数となっています。
たとえば、青色は信頼の感情を表出していると言えば、ある程度納得していただけるかもしれません。金融機関のロゴなどによく使われているのはご存知かと思います。ジャーナルオブビジネスリサーチに掲載された調査によると、顧客はオレンジのカラースキームを持つ店舗に比べて、青色のカラースキームを持つ店舗に戻る可能性は15%程度高く、直感的な印象とそんなに食い違いはないはずです。
一方で、ピンク色と人の行動の関係はどのようなものでしょうか?あるジャーナルに掲載された研究によると、科学者は、人がピンク色を見ると、人の内分泌系を遅らせ、緊張した筋肉を弛緩させることを発見したそうです。結論として、ピンク色は知覚者を落ち着かせる効果があると考えられています。
納得がいかない?いずれにせよ、色彩は人間精神へはっきりと影響を及ぼしていることになります。
それでは、なぜ多くのSALEサインPOP広告が赤色なのかを考えてみてください。雑誌Emotionに掲載された研究によると、色が赤に見えるときに、危険の手がかりとして、人々はより早くより強く反応することが分かりました。小売業者は、この情報を利用して顧客の注目を集め、購入を促す行動をとるように促します。

消費者と色の関係

色彩と行動の因果関係を理解した次は、それをあなたのお店のために役立てるにはどうしたらよいか思案してみましょう。配色を選ぶうえでまず考えるべきことは、自分のお店のターゲットは誰なのか?ということです。

  • 子供
  • ティーンエージャー
  • 若者
  • 大人
  • 高齢者

また、店舗が特定の性別をターゲットにしている場合は、ジェンダーによる色の好みの違いを考慮する必要があります。

女性が好きな色



男性が好きな色



女性が嫌いな色


  1. オレンジ
  2. 茶色
  3. 灰色


男性が嫌いな色


  1. 茶色
  2. オレンジ

このように、顧客の統計によって色の選択が大幅に変わることを覚えておきましょう。

参考データ:個々の色に対する消費者の反応


会社のロゴに使用されている色の割合


  1. 赤29%
  2. 青33%
  3. 黒とグレー28%
  4. 黄色13%


各色の特性


  • 赤:攻撃・精力的・挑発
  • 紫:権威・懐古・霊的
  • 青:信頼・安全・責任
  • 緑:富・健康・静けさ
  • 黄:積極的・明るさ・刺激的
  • 橙:生命力・楽しさ・陽気
  • 茶:自然・耐性・飾り気のなさ
  • 黒:威信・価値・永続性
  • 白:純粋・高貴・透明